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映像設備を構成する5つの機材と活用方法

映像設備は、企業の会議室や執務室、学校の講義室、公共施設などにおいて重要な設備インフラの一つです。

施設に映像設備を備えることで、手軽かつ快適に映像を配信・視聴できる環境を構築できます。しかし、さまざまな映像設備・機材を備える必要があるため、用途に応じて必要な環境を把握しておくことが重要です。

この記事では、映像設備を構成する代表的な機材と主な活用方法について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.映像設備を構成する代表的な5つの機材
    1. 1.1.➀ビデオカメラ
    2. 1.2.②プロジェクター
    3. 1.3.③スクリーン
    4. 1.4.④モニターディスプレイ
    5. 1.5.⑤スイッチャー
  2. 2.映像設備の活用方法
  3. 3.まとめ


映像設備を構成する代表的な5つの機材

会議室や講義室などでは、室内の規模・用途に応じた種類の映像設備を設置する必要があります。映像設備を構成する代表的な機材には、以下の5つが挙げられます。


➀ビデオカメラ

ビデオカメラは、動画を撮影してリアルタイムの配信や記録ができる機材です。

業務用のビデオカメラでは、性能や画質は製品によって異なりますが、音声・映像の設定を詳細にカスタマイズできる機能が備わっていたり、マイクユニットが搭載されていたりするタイプがあります。

また、大容量のバッテリー・メモリが搭載されており、長時間の録画にも対応しています。撮影したデータはパソコンに取り込んだり、SDカードに書き込んだりして保存することも可能です。


▼ビデオカメラの主な種類

種類
概要
ハンディカメラ
手に持ったまま、あるいは三脚に設置して撮影でき、遠くの被写体や長時間にわたる撮影ができる
アクションカメラ
動きのあるシーンを高画質で撮影でき、防塵・防水性能を備えている
Webカメラ
パソコンとカメラをUSBで接続して、撮影した映像をリアルタイムで配信できる


主に会議の様子を録画して社内で共有したり、自社サイトでセミナーの様子を配信したりする際に使用されます。


②プロジェクター

プロジェクターは、壁やスクリーンに光を照射して映像を投影する機材です。

映像を大きく映し出せるため、広い室内でも遠くから視聴しやすくなります。会議室でのプレゼンテーションや講義室での授業など、大人数で同じ映像を見たいときに使用されます。


▼プロジェクターの投影方式

投影方式
概要
LCD方式
赤・緑・青の3色を液晶パネルに当てて、透過した映像を投影する方式
DLP方式
微小な鏡に光を反射させて映像を投影する方式
LCOS方式
反射型液晶パネルに光を当てて反射した赤・緑・青の3色をプリズムで合成して投影する方式


LCD方式はもっともオーソドックスな投影方式とされており、カラーの再現性が高く価格帯・機能などのバリエーションも豊富です。一方、コントラストが低く黒色の表現がしにくい特徴があります。

よりコントラストや解像度が高い映像を映したい場合には、DLP方式またはLCOS方式のプロジェクターが適しています。


③スクリーン

スクリーンは、プロジェクターから出力した光を投影する装置です。

室内の広さや使用目的などに合ったサイズ・形状のスクリーンを設置することで、映像を大画面で投影できるようになり、大人数での同時視聴が可能になります。

スクリーンには、画面のアスペクト比やサイズ、設置方法などによってさまざまな種類があるため、使用環境に応じて選ぶ必要があります。


▼代表的な画面のアスペクト比

アスペクト比
投影する映像の例
16:10
パソコンによる画面共有やプレゼンテーションのスライド
16:9
テレビ画面で視聴するDVDやビデオ、動画配信プラットフォームでの配信動画
4:3
VHSや教育動画などのアナログテレビのサイズで視聴できる映像


▼代表的な画面のサイズと視聴距離の目安

サイズ
視聴距離の目安
100インチ
280~300cm
110インチ
310~330cm
120インチ
340~360cm
130インチ
370~390cm
140インチ
400~420cm
150インチ
430cm~


▼設置方法の種類

設置方法
概要
吊り下げ式
(手動・電動)
天井や壁にスクリーンを固定して設置する方法
壁掛け式
壁の高い位置にパイプを固定して、掛け軸のようにスクリーンを設置する方法
自立式
天井や壁にスクリーンを固定せず、床にスタンドを組み立てて設置する方法


④モニターディスプレイ

モニターディスプレイは、動画や画像を画面上に映し出す機材です。

パソコンやレコーダーに有線または無線で接続することで映像を視聴できるようになります。オフィスや教育現場、商業施設などで用いられるモニターディスプレイには、主に3つの種類が挙げられます。


▼モニターディスプレイの種類

種類
仕組み
液晶(LCD)ディスプレイ
偏光板とガラス基板に背面からバックライトを当てることで色を映し出す
LEDディスプレイ
LED(発光ダイオード)を搭載しており、LED素子自体が発光することで色を映し出す
有機ELディスプレイ
赤・緑・青の色を持った発行体が光ることによって色を映し出す


液晶ディスプレイでは、きめ細かで鮮やかな映像を表現できる一方で、屋外では明るさが不足したり、画面の反射によって見づらくなったりする可能性があります。

LEDディスプレイは、画面反射を抑えやすく、屋外や視聴距離が遠い場合でも視認性を確保できますが、近距離で見ると映像が粗くなる製品もあります。

有機ELディスプレイについては、液晶ディスプレイと比べて価格は高くなりやすいものの、高精細で滑らかな映像を映し出しやすく、薄型・軽量となっています。


⑤スイッチャー

スイッチャーは、映像を切り替えてさまざまな演出を加える機材です。

映像を入力するパソコンやカメラ、マイクなどと、映像を出力するディスプレイを接続して集約することで、リアルタイムで映像の演出を行えます。


▼スイッチャーの活用例

  • セミナーでスライドと映像コンテンツを交互に切り替える
  • フェードアウト・エフェクトの処理で複数の動画をスムーズにつなげる
  • 画面上にワイプ映像を映し出す など


製品によって接続できる端子の数や機能などが異なるため、用途に合わせて選ぶ必要があります。

なお、映像設備を集約化させたAVシステムについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

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映像設備の活用方法

映像設備は、オフィスや学校、商業施設、公共施設などのさまざまなシーンで活用されています。


▼映像設備の活用方法

活用方法
具体例
会議
会議に必要な資料・スライドをプロジェクターやディスプレイに投影してプレゼンテーションを行ったり、Web会議ツールを使ってハイブリッド会議を実施したりする
講義
学校の講義室にプロジェクターを設置して、教育動画の配信やパソコン画面の共有を行う
セミナー配信
セミナーの様子をカメラで撮影して動画配信プラットフォームにリアルタイムで配信する
会見
企業や政府の記者会見を撮影してリアルタイムで配信する
施設案内
商業施設やオフィスビルのエントランスにディスプレイを設置して、フロア案内、広告の映像コンテンツを流す
空間演出
店舗やホール、劇場などに設置したプロジェクターで、コンセプト動画、アニメーションなどを配信して空間づくりを行う


活用方法によって必要な映像設備や機能が異なるため、どのような目的・場所で使用するかを明確にしておく必要があります。

また、映像を視聴しやすい環境をつくるには、室内環境と視聴距離を踏まえてスクリーンまたはディスプレイの種類・サイズを選んだり、音響も併せた設備設計を行ったりすることがポイントです。

なお、会議室における音響設備についてはこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。

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まとめ

この記事では、映像設備について以下の内容を解説しました。


  • 映像設備を構成する代表的な機材
  • 映像設備の活用方法


映像設備は、資料やスライドを投影して情報共有を行ったり、映像コンテンツを配信したりする際に役立てられます。どのような目的・用途で使用するかを踏まえたうえで、機材の選定や設置方法を検討することが重要です。

東京通信電設株式会社では、会議室や学校、公共施設、ホールなどのさまざまな施設に設置できる多数のメーカーによる音響・映像設備を取り扱っております。設計から設備・機材の選定、施工、メンテナンスに至るまでお任せいただけます。

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